風邪でさえ抗生物質が出される日本ですから、いろいろなシーンで抗生物質を飲まざるをえない状況に遭遇することがあるでしょう。抗生物質の特徴としては病原菌を殺すことにありますが、この特徴が災いするところがあります。それは、腸内細菌まで殺してしまうところです。

胃腸が弱くて不安を抱えている人にとって、抗生物質を飲むことは重圧です。かといって、飲まざるを得ない状況もあるわけでして、これには困ってしまいます。

今回は、どうしても抗生物質を飲まざるを得ないときに、「どのようにして腸内細菌を守り腸内環境を保つのか」を私自身の体験から述べます。

体重減少から始まる原因追求

ことの発端は、自分の進路をどうするか悩むことから始まりました。自分の思うようにいかない状況に葛藤しつつ新たなる道を見出そうとしていたときです。そのストレスからか体調に異変が起きてきました。私の場合はストレスがあると胃腸に出ることが多いのです。

その悩みの中でお通じが滞りがちになったので、「病気にならない生き方」という新谷弘実氏の本にあった「腸内洗浄」を自分でやってみようとキットを取り寄せてやってみました。その結果、さらに便秘が悪化するという悪循環になりました。

後に分かったことですが、この「腸内洗浄」によって自然排便ができなくなったなどの被害が出ていたのです。私自身もかえって体を壊す原因になっていますから、腸内洗浄は決してしないでください。腸内洗浄によって善玉菌もすべて流されますし、頻繁にしていると便意がなくなるからです。

この頃、私は便秘がひどかったので便秘外来にいったり、断食道場にいったりといろいろと思いつく限りのことをしました。そんな努力のかいもなく結局下剤を毎日飲むことになり、水便がとまらなくて困りました。医師には「便秘で出ないより下剤で水便でも出るのだからいい」と言われるし、私はどうしたいいのか途方に暮れていたのです。

不安だったので他の病院にも行きました。そこでは、すぐに下剤はやめるべきだという指導でした。一体どうしたらいいのかわからなくなりますが、私は下剤をやめると便が滞るのではないかという不安が強くて下剤をやめることができませんでした。

実際には水便になった場合、下剤はやめた方がいいです。

そうこうするうちに、1ヶ月で9kgやせてきました。原因がわからないだけにストレスが強く、やせていく恐怖に襲われていました。インターネットで「激やせ」と検索してその原因を探ろうとしましたが、決定的なものはありませんでした。

さまざまな病院にも行きましたが、どの医師もその原因はわからなかったのです。

そんな中で、ある自由診療の医師から長期に渡って抗生物質を飲むことを勧められました。風邪のときによく出されるクラリスというものです。原因はよくわからないけれども、便秘で入院していたときに白血球の数が1000を切っていたこともあったからです。何らかの原因を探すべく血液検査を受けて様々な項目をチェックしていただきましたが、白血球の数が少ないこと以外に何も異常はありませんでした。

そうはいっても痩せこけた体になり白血球の数が少ないのは、「腸内洗浄が原因なのか」、「水便が一ヶ月以上続いたからなのか」、「何かに感染したからなのか」わからないのです。このままどんどんと痩せこけたらどうしようという恐怖がありました。

やせていくということに加えて、「抗生物質を飲むか、それとも飲まないか」というさらなる悩みが加わりました。抗生物質を飲むということは、胃腸が弱く便秘がちな私にとっては大変な勇気が必要だったからです。もちろん、医師の指導を受けながらではありますが、抗生物質を長期に渡って飲み続けるということ自体未知の世界です。

抗生物質を飲む備え

抗生物質は飲み始めたら途中でやめられないということと、細菌と同時に腸内細菌をも殺すということは知っていました。それゆえに抗生物質は体に悪いというイメージがあって、「それを摂り続けるということは便秘になったらおしまいだ」という危機感がありました。

しかし、抗生物質をどうしても飲む必要があったので、どう判断するか非常に悩みました。

免疫力アップするサプリメントを試す

抗生物質を飲むか悩んでいるとき、インターネットで抗生物質の代わりにオリーブ葉エキスを見つけました。オリーブの葉から作られた自然由来で、「免疫力を上げてあらゆる細菌に副作用もなく効く」というオリーブ葉エキスのサプリメントを購入して飲んでいました。激やせ時に感じていた激しい疲れが、とても楽になったことから、ある程度の効果は実感していました。

ちなみに、このオリーブ葉エキスは今でも健康のために毎朝飲んでいます。オリーブ葉エキスが免疫力をあげて風邪やいろいろなウイルスから守ってくれるという感じがするからです。最初はサプリメントで毎食飲んでいましたが、飲みやすさを考えて液体のものを計量して朝だけ飲んでいます。

ただ、人によって合う合わないがありますから実際に使用してみて判断されるのがいいでしょう。

 

オリーブ葉エキスの瓶

抗生物質がもたらす便秘や下痢対策

抗生物質を飲むときに人によって便秘になったり、下痢になったりします。私の場合はどうしても便秘になるだろうという恐れがありました。加えて胃腸も弱いので、「胃腸が具合悪くなったらどうしよう」という不安も抱えていました。実際に医師の処方どうりではありましたが、抗生物質によって胃腸を壊して内科にお世話になることがありました。

意外にも、抗生物質を勧められた医師はそれほど気にする必要はないといった感じでした。「便秘が怖いなら、腸内細菌の善玉菌のサプリメントで「ラクトバチルス(乳酸菌のサプリメント)」を飲むことと野菜などをスムージーにして飲めば大丈夫だから」とアドバイスされました。(このアイデアは今でも実行していて、毎朝お通じにいいものをスムージーにして飲んでいます)

スムージ

自分で得た情報として、「整腸剤のミヤBM(宮入菌という酪酸菌の一種を含んでいて、腸内細菌のバランスを整える。胃酸で殺菌されづらく、抗生物質の耐性もある)と整腸剤のビオフェルミンにRを◯で囲ったものが抗生物質でも死なない乳酸菌で腸内細菌を守られる」ということがありました。

このことを医師に話してビオフェルミンの方なら出せるということで、抗生物質と一緒に飲むことにしました。

左はビオフェルミンでRがついている・右はミヤBMでRがついている

有機玄米の農家さんから玄米コーヒーを勧められる

無農薬の有機玄米を買っている農家さんから、玄米を焙煎して灰化した玄米コーヒーを勧められて、すでに飲んでいました。これには整腸作用があり、毎食スプーンの山盛りをお湯で溶かして飲んでいてとても胃腸にはいいという感触がありました。

この玄米コーヒーは私にはとてもあっていて、抗生物質に対しても整腸作用があるから有益ではないかという確信がありました。そこで、私はすべて整腸作用があるいいものを抗生物質とともに摂ろうと決めて抗生物質を飲み始めたのです。

長期に渡って抗生物質を飲むことで気をつける点

私の場合は医師からの勧めもあって抗生物質を長期にわたって飲んでみることにしましたが、抗生物質はできるだけ短い期間で使用するのが基本です。今回のように抗生物質を飲む期間が長いという特殊の場合は医師の指導を受けながら飲用しないといけません。絶対に自分で判断して長期に飲み続けることがないようにしてください。

さて、私がいだいた不安と同じようなことをお感じになるかもしれません。抗生物質を長期にわたって飲む場合、どんな問題が起きてくるのだろうかということです。以下に、その起こり得る問題と対処を述べていきます。

1:胃腸障害

まずは胃腸に影響が出てくることが考えられます。これは前述したように経験があります。それは、いろいろな細菌に有効なミノマイシンという抗生物質を飲むときでした。医師の処方の通りに抗生物質の威力が最大限に発揮出来るように食事と食事の間、すなわち食間に飲んだときです。

頭の意識が一時期遠のくような感じになりました。これは副作用でめまいやフワフワ感が出たからでした。さらに、便も小さくなったような感じがしたのです。後に知人の薬剤師さんに聞いたら、ミノマイシンは胃を荒らすので食事のあとにすぐ飲むのが通常だということでした。

このように、抗生物質を服用するときに体の変化などについて違和感を感じたときには、医師や専門家に聞いてみることが必要です。胃腸のことはとくに配慮する必要があります。前述したように、食物繊維を意識してスムージーにして毎朝飲むことと、抗生物質でも死なない乳酸菌を摂るようにしましょう。

2:耐性菌

抗生物質を使用するときに言われるのが、抗生物質が効かない耐性菌のことです。抗生物質を使い続けていると、細菌の薬に対する抵抗力が高くなり薬が効かなくなります。こういった薬への耐性を持った細菌のことを薬剤耐性菌といいます。

抗生物質を長期に飲用するというのは、耐性菌が生じてだんだんと効きが悪くなることが考えられます。これは、自分では解決できない問題ですので、医師に相談しながらすすめます。

3:菌の交代

菌の交代については、私がお世話になったクリニックにおいてもよく言われました。菌の交代を辞典で調べると、以下のような記述があります。

抗生物質を用いて治療した際、それに感受性をもつ細菌が減少・死滅しても、耐性をもつ細菌や真菌が異常増殖して新たに別の病気を生じる状態。交代菌症。(出典:goo国語辞典

つまり、抗生物質や抗菌剤の期間が長いと腸内フローラと呼ばれる腸の中の細菌叢(さいきんそう)の細菌が死んでしまいます。こうして新たに細菌が住む場所ができると、悪玉の細菌(薬に耐性があったりする)や抗生剤には全く関係のない真菌(カンジダなどのカビ)が異常増殖します。これが「菌交代現象」です。菌交代が起こると、これまでにはなかった悪玉細菌や真菌による病気が現れてくることになります。

それを防ぐために、そのクリニックでは乳酸菌のサプリメントを出して抗生物質を飲むタイミングとずらしていました。

ただ、それだけだと普通の菌なので抗生物質によって殺される可能性もあるので、私はRのついた整腸剤を同時に飲むことをしていました。さらに、整腸作用のある玄米コーヒーを飲んで胃腸を整えることをかなり意識して長期の抗生物質使用に耐えていたのです。

結果

これらの3つの注意点などがありますから、とても不安を持ちながら医師の指導を受けて過ごしました。医師の指導に加えて、自分で必死にどうあったらいいのかを試行錯誤して見つけた腸内細菌を守る方法が有効でした。その結果胃腸も守られ、菌の交代も起きず、耐性菌についてもさほど心配いりませんでした。

もう一度、長期の抗生物質対策をまとめます。

1:ラクトバチルス(乳酸菌のサプリメント:抗生物質を飲む時間帯をずらして摂取する)

2:ビオフェルミンでRがついているもの(抗生物質と一緒でもかまわない)

3:ミヤBMでRがついているもの(抗生物質と一緒でもかまわない)

4:玄米コーヒー(抗生物質と一緒でもかまわない)

5:お通じのよくなる野菜などのスムージー(朝が一番ベスト)

もし抗生物質を飲む必要があるなら、ここでご紹介した方法で腸内細菌を守り胃腸の状態を良好に保ち、抗生物質を飲み続ける不安を解消しましょう。