一般的に入院というと、重い病気に罹ったときだと考えられています。そのため便秘で入院というのは、あまり知られていません。

しかし、現実に私は便秘によって入院する経験をしたことがあります。そこで、私がどういう経過をたどり入院に至ったのか、さらには何を体験して、どういう結果になったかをお伝えします。

便秘入院にいたるまでの経過

普通、便秘で困ったら最初に内科を受診します。そこでは、下剤や整腸剤が出されるというのが一般的です。実際、私も便秘がちになると内科で診察を受けました。このとき入院とまではなりません。

私の受診した医師の意識は、「便秘は下剤や整腸剤を服用していれば、そのうち治る」という程度の認識でした。少なくとも、重大な病気という意識をもっている医師はいないように感じました。

私は通じに関して滞りがちなこともあって、体調によって整腸剤を飲んでいました。原因不明の微熱が続いたりしたことはありましたが、便秘は回復傾向にありました。

下痢から便秘が長引く

そうした冬の寒い時期に、原因不明の下痢がありました。お腹のほとんどのものが出た感じでした。すっきり感がありましたが、下痢ですから水を飲んで水分を補給していました。

ただ、このとき下痢が起こってからというもの、お通じがストップしてしまいました。当時、何を食べたかという記録を毎日つけていました。何に当たったのか検討しても結論がでません。家族も同じものを食べていたからです。

何日も便秘が続くとあせりが出てきます。「このまま、ずーとウンコが出ないのではないだろうか」とか、「いい病院を探そう」という気持ちが強くなって、インターネットを駆使して良さそうな病院を探しました。

しかし、あせればあせるほど、腸には良くありません。特に精神的な不安があると、よけい便秘が悪化してしまうといわれています。当時の私もあせりや不安からさらに便秘が悪化していきました。

腸は脳にリンクしている

なぜ、精神的な不安が便秘と関わっているのかというと、腸は「第二の脳」と呼ばれているからです。

胃腸・肛門病専門の松田保秀医師は「腸は消化・吸収の働きのほかに免疫力(病気を防ぐ力)に関わっており、腸自身の判断で私たちの体を守る働きをする臓器」といいます。

腸の免疫力があるおかげで細菌やウイルス、体内にできるがんなどを退治することができます。また、脳がストレスを受けると自律神経が乱れて腸もストレスを受けます。腸では幸せ物質の「セロトニン」が作られて、脳にも影響します。腸と脳は、お互いに支えあい協調しあっています。

脳の不安は腸に伝わるため、便秘であせって不安になればなるほど、腸の動きが悪くなります。同じように、腸が便秘で不活発な状態だと、脳は前向きな考えになることはできません。

この負の連鎖に入ると、どんどんと便秘は悪化の方向に向かいます。

便秘に対する3つの対処法

そうしてウンコの出ない日が何日も続いたので内科の開業医を訪ねたところ、問診から始まり、体温を測って、診断していただきました。そこでは漢方薬が処方されましたが、私は不安だったので座薬も出していただきました。座薬とは、肛門や腟に挿入して用いる医薬品の製剤です。

このときは「大腸検査もしませんか」と言われましたが、それでなくとも出ないで苦しんでいるので遠慮しました。

ちなみに、便秘への対処は病院によって異なります。主に次の3つになります。

  1. 下剤によって便を強制的に出す
  2. 整腸剤によって、腸の環境を整えて排便できるようにする。
  3. 漢方薬によって、腸の環境を整えて排便できるようにする。

今回、私は1と3の対処になったわけです。それで薬を飲み、必要ならば座薬を使って様子をみていました。

このとき、漢方薬には即効性はなかったです。その後、座薬を使ってお通じはなんとかあるようになっても、食べた後の詰まった感があって食べる意欲がわきません。

そこで、この状態を改善できないかを探っていました。

便秘のとき、断食で免疫力はあがるのか

このように便秘気味だと食べるモチベーションが下がってきます。それでなくても便意がなくお腹が張ってくるのに、食事をするとお腹の中に排便される溜まってくるのではと考えてしまうのです。そのため、無理して食べなくていいのではないかという気持ちになります。

そこで頭に浮かぶのが「断食」して健康体になろうという発想です。

「食べない健康法」の石原結實医師の影響によって、私は「断食によって健康になるんだ」という決心をしました。そこで、実際に断食道場に行きました。便秘がちなのを伝えて、断食コースで過ごします。内容としては、断食しながら運動して、漢方の下剤を飲むということで進めました。

結果は、断食によって極端に痩せてしまいました。便秘がちな部分については、一向に改善しませんでした。それどころか断食から戻ったら、さらに便秘がちになりました。

そこで、がんなど何か悪い病気の可能性があるものでもあると考えて、大腸検査をして根本原因を探ろうと思いつきました。

大腸検査を受ける手順

大腸検査を受けるには、まず内科診察を受けて「いつ検査をするのか」の予約を入れます。前日に検査食を朝、昼、晩と食べます。

検査食としては大塚製薬の「ボンコロン」、キューピーの「クリアスルー」、グリコの「エニマクリン」などがあります。1000円〜2000円程度です。また、夕食は午後5〜7時までには終了します。

その後、前日の午後9時頃に下剤を飲みます。当日は朝から2リットルの水と下剤を飲みます。こうして便を全部出し切ったら検査開始となります。

私の場合、ここでハプニングが起りました。下剤を2リットルの水と下剤を飲んでも便が出なかったのです。

これで医師も私も困ってしまい、ウンコが出ないことに対してどうしようもなくなって入院ということになったのです。

便秘入院したときの処置

こうして、急な入院が決まりました。最初は、1日絶食して点滴をするということでしたが、おかゆは食べていいということで始まりました。

実は、便秘で入院するというのは思う以上に難しいのです。便秘は病気というほどでもないという意識が病院関係者であるからです。

私は2リットルの水と下剤を飲んでも便が出なくて、精神的にまいってしまいました。大腸検査はできないことになりましたが、食事を食べていないのでベッドに横たわって休ませてもらいました。

そこで、今までの経過を見てきた家族は「これは入院したほうがいい」と言って医師に相談しました。医師は、「もう少し様子を見ていれば便が出るようになる」といいます。私も家族も「個人でできることは、やってこうなったのだから入院させて欲しい」と頼みました。

たまたま一緒にいた知り合いが病院関係のことに詳しい方だったので、その方からも言ってもらい、ようやく入院が許可されました。病院としては便秘による入院自体を敬遠したいという意思があるように感じました。

腸を動かす点滴

点滴は、入院後すぐに行うことになりました。腸を動かす薬剤が入っている点滴を活用します。ただ、私はこの薬剤の入った点滴が辛かったです。

また、点滴によって薬を投与されたことによって体全体がソワソアして一定の状態を保てなく、もだえ苦しむような感じになるのです。

人によって副作用は違うのですが、私の場合はどうも含有している何か薬剤があっていなかったのではないかと思います。薬剤師による説明でも、まれに点滴は患者さんによってそういった反応が出ることがあると説明を受けました。

レントゲン検査とCT

入院したときの検査としては、お腹のレントゲン写真とCTを撮りました。

「レントゲンでお腹に詰まっている便が映るかどうかわからないのでは」と思われるかもしれませんが、白くなって写っていました。それも、お腹にいっぱい詰まっているのがわかるのです。

そこで、浣腸によって毎日便を出すようにするのですが、そのレントゲン写真を参考にして経過を見ていました。

また、CT画像をなぜ撮るかというと、もし腸が狭くなっていると腸閉塞やがんの可能性があるからです。ただ、私の場合は問題ありませんでした。

毎日の浣腸

放っておいてもお通じがないので、毎日浣腸をして便を外に出すことになります。ここで心配になるのが、浣腸による排便が癖になって自然排便ができなくなるのではないかということです。

医師の説明によると一週間程度は浣腸をしても癖になることはないとのことです。思ったより長く毎日しても大丈夫なんだという感想をもちました。

食事

また、胃腸に負担をかけないよう3食おかゆになりました。さすがに毎食おかゆだと、どうしても飽きてきます。そこで、ふりかけや調味料をおかゆと一緒に食べるようにして食を進めるという工夫が必要になります。

私的には、おかゆとの相性は鯛味噌が一番あって美味しかったです。

入院中の下剤は、量的も種類もありました。ます、酸化マグネシウムを毎食後1g、漢方薬としてツムラの大建中湯を2袋、整腸剤としてラックビーとミヤBM錠を毎食後に飲んでいました。

漢方薬は本来、食前の服用が適切だとされています。ただ、私の場合は飲みづらいので食後にしました。

便秘によって入院した後の経過と感想

入院して点滴と浣腸によって便秘は解消されました。ただ、その代わり水便になってしまいました。それも、数時間おきにくだるという下痢状態になってきたのです。

これには非常に悩みました。「大量の下剤により、水便になって腹がくだる」というのは、下剤の量の調整が難しいことでもあります。

下剤を止めると便がとまってしまい、便秘が長く続くという状態に陥ります。以前の便秘のトラウマは再び味わいたくないため、下痢にならず便秘も解消される「ちょうどよい下剤の量」を探さなければなりません。

ただ、適切な下剤の量をなかなか見出せないのです。医師は、「下剤は自分で調整してください」というだけです。そこでノートに事細かく毎日下剤の量と排便のことを記録しながら、適量を探しました。

また、「このまま、ずっとこんな毎日排便を自分で調整するような状態だとしたら、自然排便ができなくなる」という危機感が日々襲ってきます。水便でくだる状態は1ヶ月にも及び、その後、急速に体重が減ってきました。

ちなみに、この水便が毎日続くという状態に対する処置は、医師によって違っていました。「便が出ないよりいい」という立場と、「腹が下っているのであれば、下剤(便秘薬)はストップすべき」という2種類の見解がありました。

私としては「腹が下っているのであれば、下剤はストップすべき」の方がいいと感じました。それは、水便が続くと水分と同時にカリウムとナトリウムも失われるからです。このときは体力も使います。実際に私はやせて体力を消耗しました。

下痢になったとき、「いったん下剤の使用をやめて、整腸剤などで腸を整える方がよかった」と私は思っています。

腸内細菌を整えるという発想

こうして私は便秘によって病院へ入院し、大量の便秘薬を服用して「水様便(下痢の状態)になって退院する」ことになりました。その後、どの程度の薬を飲めばいいのか実験しましたが、結局のところ便秘と下痢を繰り返すだけでした。

当時の私の意識になかったものが、「便秘や下痢の根本原因にアプローチする」という発想です。病院を受診したり、病院を受診したり、薬を飲んだりして何とかしようと考えていたのです。

そこで私は、下剤の調節をしながら整腸作用のある食材や食物繊維のことを詳しく学び、腸内環境を整えることに努力しました。腸内環境を整えるという意識と自分の体にあったやり方をいろいろと試して、徐々に薬なしで通常の排便ができるようになりました。

便秘や下痢などを解消するときに重要なのは薬ではないことについて、入院経験を通じて体感しました。便秘解消に必要なのは、どれだけ日々の生活に気を付けるのかにあるのです。

腸内細菌サプリを活用した腸活生活

便秘は非常に多くの人が悩みます。私も便秘に対してかなり苦しみ、入院したことさえあります。そのため薬を服用したり、生活習慣を改めたりしていろんな対策を行いました。

そうしたとき、非常に有益なものとして腸内細菌サプリがあります。腸内環境を整えることで、薬に頼らずに腸活生活を行うことができます。

ただ、腸内細菌サプリメントは非常に種類が多いです。そこで、以下でどのようなサプリメントが適切なのか解説していきます。