甘酒は便秘に効果があると言われます。そこで、私が便秘で入院して下剤を毎日飲んでいたときにお世話になった農家さんにお聞きしました。この農家さんは腸内細菌や健康のことに詳しく、いろいろとアドバイスをいただいたおかげで下剤から解放されたいきさつがあったからです。

すると、甘酒が便秘に効くということに関しては「甘酒が体にいいからその結果として便秘にも効くといえる」という答えでした。実際に、その農家さんも自分で甘酒を作って「玄米をベースとした甘酒は体にいい」とよく訪問すると飲ませてくれます。

また、その甘酒の作り方を教えてくれるなどいろいろと親切にしてくれます。加えて、甘酒にあるものをトッピングするいいと教えてくれました。

今回は、甘酒が便秘に効果があるかを探っていきます。さらに、その有機玄米の農家さんから教えていただいた甘酒を作るレシピと、実際に甘酒を作って毎日の生活に取り入れてどうだったのかをレポートします。

甘酒が体にいいと言われる理由

古くから甘酒は飲まれていて、日本書紀に甘酒の起源といわれる天甜酒(あまのたむざけ)として登場するくらいです。また、江戸時代はよく言われるように、夏の滋養ドリンクとして甘酒はとてもポピュラーでした。

そういった歴史のある甘酒ですが、美容と腸内細菌を整えて整腸作用があるということでも注目されています。

甘酒の種類

まず、甘酒は2種類に分かれます。それは以下の2つです。

  1. 酒粕を原料としたもの
  2. 米麹(こめこうじ)を原料としたもの

酒粕を原料としたもの

1の酒粕を原料とした甘酒ですが、もともと日本酒を作るときに同時にできるものが酒粕でそれを使います。その酒粕に水を入れて温めて砂糖や生姜などを入れると出来上がりです。

きわめて簡単です。砂糖を入れなければ健康と美容にいいといえますが、やはり少し甘くないと飲みづらいといいます。この酒粕の甘酒には美容効果や腸を整える効果もあると言われています。

ただ、アルコール分を完全に除くことはできないのでアルコールがダメな人や子供や妊婦さんなどは控えたほうがいいでしょう。市販されている甘酒お多くはこの酒粕から作った甘酒ですが、砂糖も大量に入っていたり人工甘味料なども入っていたりするので気をつけましょう。

米麹(こめこうじ)を原料としたもの

2の米麹から作る甘酒は、米麹とお米から麹菌によって発酵して作るので発酵食品になります。アルコール分は含まないでいろいろと体にいい成分を含んでいます。

  • ビタミンB1(糖質をエネルギーに変換、神経の働きを正常にするなど)
  • ビタミンB2(皮膚や髪などの細胞の再生や粘膜を保護する働き)
  • ビタミンB6(タンパク質を分解しエネルギーにする、脂質を分解して体を守る、月経前のホルモンバランスを整える、妊娠中のつわりの軽減)
  • 葉酸(ビタミンB群の仲間:妊娠前から妊娠中に摂取すると幼児の生まれたときに障害をもつリスクを下げる)
  • 食物繊維
  • オリゴ糖
  • システイン(アミノ酸の1種)
  • アルギニン(アミノ酸の1種)
  • グルタミンなどのアミノ酸
  • ブドウ糖(甘く感じるのはこのブドウ糖によるもの)

米麹から作る甘酒はビタミンB群を含んでいるので、お肌にもいいし、整腸作用もあるし、妊婦さんにも子供にも体にいい効果が期待できます。

甘酒の効能

ここまで体に甘酒がいいということがわかってきました。そこで具体的にどういった効果が期待できるのかをみていきます。

美容効果

甘酒は美容にとても効果があることが確認されています。酒粕と米麹の甘酒をミックスしたものを1日2回1ヶ月間飲み続けた結果、目の下のくまが明るく改善されていたという研究結果があります(森永製菓と東京工科大学の研究より実証された)。

さらに髪がサラサラになる効果もあるといいます。これは、甘酒にある麹菌の作用によって頭皮を若返られてくれるからだといわれます。甘酒の成分にビタミンB群が多くあることによって、皮膚や粘膜を活性化することがわかります。

疲労回復

また、ビタミンB群は疲労回復にも効果があります。多くのアミノ酸もあって体力増強に効果的です。甘酒が夏バテ予防や滋養をつけるために江戸時代に大人気だったということからも、その効果は間違いなくあります。

便秘解消

ここでのテーマである便秘にも効果があります。その理由は豊富な食物繊維、植物性乳酸菌、オリゴ糖です。食物繊維は急激な血糖値の上昇を防ぎますし、お通じには欠かせないものです。また、植物性乳酸菌とオリゴ糖は腸内で善玉菌を増やす働きをします。

このような整腸作用にはもってこいのものを含んでいるために、お通じが良くなるのです。

ダイエット効果

麹がつくる酵素には、体重の増加を抑制する効果があります。また、甘いからカロリーが高いと思いがちですが100gで81kcalです。お米は100gで356kcalなのでお米と比較すると低カロリーです。

ただし低カロリーですが、米と比較してブドウ糖になっている分吸収されるのが早いので血糖値が急に上がることに注意が必要です。そのため、豆乳や牛乳などと一緒に摂るほうが薄められていいといえます。

玄米甘酒を実際に作ってみる

それでは、実際に米麹から甘酒を作ってみます。私がお世話になっている有機玄米の農家さんからいただいたレシピを以下に載せます。有機玄米農家さんだけに玄米甘酒です。

それは、玄米の甘酒の方が、食物繊維やミネラルなどを豊富に含むので、よりよい効果が期待できるからです。

深炒り玄米粉入り玄米甘酒の作り方

・材料

  • 玄米麹(げんまいこうじ)100g

玄米こうじ

  • 深入り玄米こな75g:玄米を焙煎して粉にしたもの

深入り玄米こな

  • 水600cc

・作り方

  1. 鍋に1Lの水と深入り玄米こなを入れて火にかける。かき混ぜながら沸騰させる
  2. 火を止めて60度まで下がったら玄米こうじを入れてかき混ぜる
  3. 2でできたものを55~60度Cになるようにヨーグルトメーカーや炊飯器などに入れて12時間以上保温する(60度以上にならないようにする)
  4. できた甘酒は冷蔵庫で保存し、毎日少しずつのむようにします

ヨーグルトメーカー

できた甘酒

深入り玄米などの他に、普通の五分づき玄米を使っても玄米甘酒を作れます。参考までに以下にレシピを載せます。

玄米甘酒の作り方

・材料

  • 玄米こうじ 100g
  • 無農薬の五分づき玄米(炊いたご飯)150g
  • 水 200~300g

・作り方

  1. 鍋にご飯と水を60度になるまで温め、玄米こうじを入れてかき混ぜる
  2. できたものを55~60度Cになるようにヨーグルトメーカーや炊飯器などに入れて12時間以上保温する(60度以上にならないようにする)
  3. できた甘酒は冷蔵庫で保存し、毎日少しずつ飲むようにします。

実際に甘酒を生活に取り入れる

ここまで甘酒に関して特性と甘酒の作り方、および自家製甘酒を実際に作ってみました。もちろん、甘酒は市販されています。市販されているものを選ぶときは、余計なものが入っていない自家製に近いものを選びます。

特に一般では2種類の甘酒のうちの酒粕に砂糖を入れたものなどが売られていることもあり、注意が必要です。とにかく、自然に近い製法でできたものを使います。

甘酒の効果を最大限に発揮させる

甘酒ができた、もしくは買ってきたら実際の生活でこの甘酒を有効に活かすことが次の課題になります。

いつ飲むのか

まず、いつ飲んだらいいのかです。飲むタイミングは目的によって違ってきます。

甘酒はブドウ糖によって甘みを感じますが、体に吸収される速度も速くなるので前述したように血糖値の急激な上昇を考える必要があります。朝だとこれから活動するためにすぐにエネルギーとなって使われるため、摂取するにはタイミング的にいいです。

また、酒粕でできた甘酒には睡眠の質をよくすることが分かってきました。それは杏林大学医学部付属病院精神神経科教授の古賀良彦(こがよしひこ)医師が勧めています。

酒粕には「清酒酵母(せいしゅこうぼ)」が働いていて、これが睡眠の質を高めてくれるのです。眠る1時間から2時間前にコップ一杯程度(200cc)の量を飲むのがお勧めといいます。

  • 活動する朝にとって整腸と体調を整える場合→米麹からの甘酒
  • 睡眠の質を高めたい場合は寝る1時間〜2時間前に酒粕からの甘酒をコップ一杯飲む

飲むバリエーション

「飲むタイミングはわかったが、やはり甘くてどうも私には合わない」「血糖値が上がるのが気になる」「甘酒効果を最大限にする何かいい付け合わせはないのか」など、実際に実践しようとするといろいろな思いが出てきます。

甘さに対する対策

甘さに対する対策として前述したように他のものとの組み合わせを考えるといいです。よくあるのが豆乳と1:1で混ぜて飲むというやり方です。

甘酒のいい面と豆乳にある植物性のタンパク質とのコラボで代謝をあげてくれます。その作り方は以下です。

  • 米麹からの甘酒
  • 成分無調整の豆乳
  • シナモンや蜂蜜など

一回にコップ一杯(200ml)程度とします。これを朝に飲みます。朝は活動の時間帯なので糖分をとっても問題ないです。また、豆乳の代わりに牛乳もしくはヨーグルトにしてもいいでしょう。ただし、牛乳でお腹が下る場合はやはり甘酒の豆乳割にしましょう。

甘酒に豆乳を入れようとしているところ

甘酒豆乳の出来上がり(とてもおいしいです!)

特別なトッピング

ここで、前述していた玄米農家さんから教えていただいた特別のトッピングを紹介します。それは味噌です。これは意外でした。甘酒に味噌という発想は普通でません。

農家さんによると味噌を入れることで、腸内細菌の中で善玉菌が増えるのが36000倍だというのです。ちなみにオリゴ糖は100倍ということです。味噌と甘酒という異色のとりあわせで整腸作用がより強固になります。

実際に飲み始めてみる

さっそく作った甘酒を飲んで様子を見ることにしました。私は朝に必ずつくるスムージーがあります。それはお通じがよくなるものを重点的に入れたもので、水溶性の食物繊維が豊富な海藻やおかわかめ、玄米コーヒー、バナナ、酵素ジュースなどです。

加えて、りんごが旬なときにはりんごを朝に一緒に食べます。くだものを結構摂るので朝は糖分を十分過ぎるくらい摂ることになります。

そこで、それとは別に甘酒を小さなコップに8部程度に注いだものを飲むことにします。それは甘酒の糖分を摂り過ぎないような配慮からです。

朝にお通じにいいスムージーを飲んでいるため、以下の甘酒の便秘に対する効果や体にいい効果に関してはあくまでも主観的な感想になります。

甘酒を飲んで効果を感じる時間と実際の感想

それでは、実際に飲み始めてどのくらい経つと効果が現れるのでしょうか。口から入った食物が便として出るまでに30時間かかるといわれますから、2日目あたりから効果が出ます。

実際に飲んでみてどうなのか

実際に飲んで感じることは、確かにお通じに関して出やすくなったような感じを得ました。あと、朝に甘酒を飲んでいるにもかかわらず、睡眠もよくとれるような感じを得ました。

まとめ

今回は、甘酒は便秘解消に役に立つかを実際にお世話になっている農家さんからのレシピで作ってみて自体験してみました。結果は、確かに便秘にも効果はあるように思えますし、睡眠にも効果があるようにも思えました。

ただ、甘酒の糖分は吸収しやすく糖尿病などの疾患をかかえている方は控えたほうがいいでしょう。

甘酒だけでなくいろいろなものと組み合わせて楽しむのも飲みやすくなっていいですし、甘酒の糖に関しても緩和できるのでお勧めです。「ちょっと腸の調子を整えたい」「体調を整えたい」などのときに甘酒を飲むことによって体の調子を整えていきましょう。